こちらは
『骨格の歪みは身体の内側からくる』の典型的な例です。
トイプードルのポッツちゃん、4歳の女の子。
定期的にトリミングに来てくれています。
ポッちゃんはずっとふつうに元気でいたので
ご家族は特に何も気にしてはいませんでしたが
ある時いつものようにママさんからお預かりして抱っこした瞬間に
明らかに今までと抱き心地が違っていると感じたことがありました。
長きに渡って定期的にシャンプーカットさせて頂いているので
少しでも異変があると、私にはすぐにわかります。
それはこの時から遡ること半年くらい前
腕の付け根にすっと手が入らない感じ
お腹が張っている感じがあり
体重も少し増えました。
そのことをママさんに伝えると
「やだ、太った??」と、、、
聞けば、食べる量は特に増えてはおらず
むしろ食べムラがひどく、わがままになっているとのこと
そうなると飼い主さんがやってしまいがちなのが
”このご飯は飽きたのかしら?” ”こっちならどうかしら?”
とあれこれ手を変え品を変え
なんとか食べさせようとすること
でもこういう時は
むしろ食べないことを選択するのが正解です。
胃腸のどこかに不具合があって
あまり食べたくないんだけど
いろいろ出してくれるから
ちょっとつまんでみて
でもやっぱり具合悪いから残してみたり、、、
ワンコからするとそんな感じだと思います。
この状態の時は
適切にケアすれば簡単に治るのですが
なかなか飼い主様にそれが伝わらないことが多い💦
半年くらいこんな状態が続き
途中、かなり調子が悪く見える時に
病院で検査してもらったけど
特に問題なしと言われて帰ってきたとのこと
私がトリミングをしていて感じた異変は多々ありまして
触り心地、抱き心地もさることながら
爪切りの時に後肢を後ろへ引こうとすると
今まで普通にできていたのに
ある時からその姿勢をとれず
お尻で座って脚を前へ出すようになったこと
そしてお座りが横座り(それもいつも同じ方向で)になったこと
その他いろいろ
これは単に身体の使い方のクセではないですよ
お腹と後肢の付け根のところがカチコチになっていて
筋肉や筋膜が常に引っ張られている状態なので
脚を後ろへ引きづらくなっているために
姿勢がこうなってしまっているのです。
これをずっと続けていくことで、やがて骨格にも歪みが生じることにもつながるのです。
この時のポッちゃんの場合、その元となっているのはお腹の不具合と思われます。
胃か、膵臓、脾臓、肝臓、胆嚢辺りのどこかが悲鳴をあげています。
整体施術の前に
相変わらず食欲は落ちていたし
ママさんの理解も徐々に深まってきたので
絶食を実行して頂きました。
そして整体施術で問題箇所の癒着や詰まりを解除していきました。
この時のポッちゃんは横隔膜、そして下腹がカチカチ
後肢右側が突っ張られている状態なので、その部分=お腹と下肢を整えると、、、
上の写真は施術前後で、どちらも同じように台の上にポンと乗せた時に
ポッちゃんが自由に座った時のもの
施術前は右後ろ脚が内側に入る横座り、施術後には左右対象のきれいなお座りに戻りました。
そして下の写真は同じく、それぞれ膝の上に仰向けに乗せた時の自然な状態です。
施術前、右後肢が縮こまってましたが、施術後は左右揃いました。
1回目の施術後、久々にすごい勢いでご飯を完食したとのことでした。
そして2回目の施術で上記の通り、姿勢が整いました。
ポッちゃんのお腹の不調は半年くらい継続して徐々に悪化した状態であり
しっかり改善されなければ、身体はそれを守ろうとしてまた歪んでくることになります。
食事の摂り方の改善とともに
よい状態を長くキープできるようになるところまでは
施術継続ですよ!