大きなMix犬の神楽ちゃん
元保護っ子で当時はかなり痩せていたとのことですが
ご家族に大切にされて今ではふっくら幸せなお顔😊

年齢は保護時に推定されたところからの計算ですが、
施術時で15歳くらいのようです。


上の写真は3回の施術後のほんわかした表情😊
実はこの1ヶ月半くらい前に前庭疾患の発作を起こしていました。

「前庭」とは内耳にあり、平衡感覚を司っている部分で
なんらかの事情でここが正常に働かなくなると、
身体や頭が傾く、眼振(眼球が揺れる症状)、
まっすぐ歩けない、ふらふらする、、、
など様々な神経症状を引き起こすことになります。

突然起こることが多く、飼い主さんもびっくりしてしまいますが、
時間とともに回復がみられるケースが多く、
神楽ちゃんも初回の施術時で発作から2週間経過しており、
症状はある程度落ち着いてました。

ただ、頭はいつも左へ傾き、
伏せの姿勢でもいつも同じ左側を下にする姿勢で固定されている状態でした。
何より元気がなく、お散歩の距離も進まない
そして今まで2階のリビングでいっしょに過ごしていたのに
階段を上がれなくなり1階の部屋に1人でいるのが不憫だとのこと。

もっと元気になって階段上がって
今までと同じようにいっしょに過ごしたいし
何より再発を防ぎたいですね

前庭疾患の原因を詳細に調べるためには
西洋学的にはMRIで撮ったり
そのために全身麻酔が必要で
それは気が進まないとママさん。

この時点の神楽ちゃん、首、耳の周りが石のようにガチガチでした。
これはツライでしょう、、、

首の周りが固くガチガチな状態は前庭疾患に限らず、様々な問題を引き起こします。
神楽ちゃんも再発防止のために、まずはここをしっかりと!

首は繊細です。
ゴシゴシこすったり揉んだりしてはいけません。
力は使いません、マッサージもしません。

首は初回の施術で首周りのサイズが3分の2になるくらい細く柔らかくなりました。
施術直後、暑い時期なのに積極的に長距離歩き
その後大量のウンチをしてママさんを喜ばせました😊
さらに数日後ハーネスなどでサポートしながら
2階へ上がれるようになったとのことです。

とりあえず最初の目標は達成しましたが、
再発しない身体づくりのため、しばらく継続します。
2回目の施術スタート時、首周りはまたかなりの硬さが戻っていたので
1回目とほぼ同じくらいの時間をかけてまたぐにゃぐにゃに戻り、
3回目の施術日にもかなりよい状態を保っていました

そしてもうひとつの問題はここ↓↓↓

鉄板が入っているかのような硬さです。
ここは腎臓が大きく関わってます。
実際、神楽ちゃんはこの数ヶ月前に血液検査で腎臓に関わる数値が上がり
ママさんが食事を工夫したことで数値的には安全領域まで戻していました。

それはよかったですが、
このカチコチ状態もこのままではいけません。

2回目までは頭部・首周りメインだったのと
まだ元気レベルが今いちで態勢を替えてもらうのは困難でした。
小型犬ならひょいっと持ち上げることも簡単ですが、神楽ちゃん24kgあるのでね💦

でも3回目の施術時、初めて部屋の入り口までお出迎えに歩いてきてくれましたよ。
こんにちは!

2回目の施術時に
「岩のような背中部分には温灸すると良いですよ!」
とお伝えしておいたら
施術と施術の間の期間中、ママさんが早速実行してくださいました。


そんなわけで、3回目は施術のステージが一歩先へ進みましたよ。
ガチガチだった腰回りに少しゆとりが生まれました。

そしてそろそろ終わろうかという時に次なるポイント発見

ここ↓↓↓

外側から見ても何もないですが
レイキを当てると少し波打ったり
神楽ちゃんがモゾモゾしたりします。

こういう時はなにかあるんです。
説明しづらいですが、、、未病段階の何かが。。。

神楽ちゃんのケア、継続中です。

―― 追記 ――

その後の神楽ちゃん
再発防止のため定期的な施術を継続してまいりました。
そうしている間に、年齢は推定ながら16歳を超え
身体の大きいシニアちゃんをこちらの意図で態勢変えたり
立たせたりは非常に困難ですから
ご本犬の気分にかなり任せながらの状態チェックになります。

ある日の施術後、気分よくなった神楽ちゃんが
玄関の外までお見送りしてくれました。
その時の立ち姿がこちら

ハイシニアさんですが、とてもきれいな立ち姿
4ヶ月前に前庭疾患の発作を起こした時の傾きはほぼなくなりました。
確認のため前からの姿勢を発作から間もない頃からの比較でみてみましょう。
左から2022年8月、9月、2023年1月です。

前庭疾患は一度発作を起こすと
平衡感覚が戻りにくく傾きが残りがちです。
当然ながら再発すると傾きは悪化しもどりにくくなります。

神楽ちゃんは初めての発作の後から施術開始し
再発はしていません。
念のためハーネスで補助しながらですが
再び自分の脚で階段も登れるようになりました。

和音の施術はすべて手技
力を使わないためワンコに苦痛や負担はありません。
ワンコのQOL維持にぜひお役立てください。